セロトニンとは別名「幸せホルモン」と呼ばれ、感情や精神面、睡眠などに深く関わる三大神経伝達物質の1つです。セロトニンは脳内のホルモンである為、食事として摂取する事は出来ません。しかし、セロトニンの原料になる「トリプトファン」という必須アミノ酸があり、それを食事で摂取すれば、セロトニンが生成しやすくなります。
1日の摂取目安となるトリプトファンの量は、成人の体重2~4mg/1kgになるため、体重が50kgの方の場合は100~200mgが目安です。
今回は、そんなトリプトファンが多く含まれている食材や、食事以外でセロトニンを生成するポイントについてご紹介します!
トリプトファンが多い食べもの 6選
ここからは、トリプトファンが多い食べものをご紹介していきます。今回は、さまざまな種類のトリプトファンが多い食べものをピックアップしました。ピックアップは、一回あたり摂取する食材の消費量を目安に、トリプトファンの含有量が多いものをご紹介しています。
1. カツオ
カツオには春獲りと秋獲りの種類があり、年間を通して美味しくいただける国民的な魚です。良質なタンパク質が多く、心臓病などの予防効果が期待できるDHA・EPAも豊富に含まれています。食べ方はたたきや刺身といった生食が一般的ですが、煮付けや竜田揚げなど様々な調理法でも相性が良い食べものです。
含有量:310mg /100g (刺身5切れ)
2.豚ロース
ロースは背中の中央辺りの部位を指しており、キメが細かく、適度に脂肪がついて柔らかいことが特徴的です。豚肉には「アラキドン酸」という学習能力や記憶などに深く関わる不飽和脂肪酸も豊富に含まれているので、日頃から積極的に摂ることをおすすめしています。
含有量:280mg / 100g
3.玄米
玄米はもみからもみ殻を除き、ぬかと胚芽を残した米です。このぬかと胚芽には食物繊維・ビタミン・ミネラルが豊富で精白米より全体の栄養価が高くなります。
精白米よりも固く、噛みごたえがあるため、咀嚼回数が増加して少量でも満腹感を得やすいのもポイントです。そして炊飯する際、水に浸す時間を半日~1日にかけて行うとふっくらと仕上がります。
含有量:100mg /100g
4.バナナ
バナナはねっとりとした柔らかな舌触りをもち、消化も良いのでスポーツ時にもおすすめです。トリプトファンの含有量は15mg/100gとそれほど多くない食材ですが、ビタミンB6や炭水化物など、セロトニンの材料としてトリプトファン以外に必要な成分が含まれる為、効率的なセロトニン生成に適した食べものです。
含有量:15mg / 100g
5.木綿豆腐
ダイエット食材としても人気の豆腐は、絹ごし豆腐と木綿豆腐の2種類がありますが、木綿豆腐は水分が絞られるため固く仕上がり、煮物や揚げ物などの料理に向いてます。また、糖質は絹ごし豆腐が1.1gに対し、木綿豆腐が0.4gと絹ごし豆腐の約1/3なので、普段から糖質を気にしている方にもおすすめです。
含有量:98mg / 100g
6.豆乳
牛乳よりカロリーが控えめである為、普段から豆乳を飲まれている方も多いのではないのでしょうか。近年の健康志向の影響か、実は豆乳の消費市場が2倍に拡大し、加工食品の種類も増加傾向にあります。バナナと一緒にミキサーにかける事で、お手軽にシェイクを作る事も可能です。
含有量:53mg / 100g
まとめ
寝つきが悪い、イライラやストレスを抱えやすいといった症状を感じたりしてませんか?もしかしたらセロトニンが不足しているのかもしれません。
セロトニンが合成されるのは日中なので、トリプトファンが多い食べものを朝食もしくは昼食時に摂取するのが理想的です。また食事以外では、適度な運動と日光がセロトニンの分泌を高めてくれるので、日光を浴びながらの運動を習慣化するとより健康的な生活が期待出来ると考えられます。
これらも意識しながら、効率良くトリプトファンを摂取してセロトニンの分泌を高めていきましょう!